第5回

イメージセンサーと画素数

イメージセンサーとは

イメージセンサーは、レンズから取り込んだ光をアナログからデジタルに変換する部品で、撮像素子と呼ばれます。これは、銀塩カメラのフィルムに相当する部品で、デジタルカメラの場合は、CMOSやCCDが使用されます。

大型センサーを搭載したコンパクトデジタルカメラと一眼レフカメラ

大型センサーを搭載したデジタルカメラ

一眼レフやミラーレス一眼カメラで使用されるセンサーには以下のような種類があります。

フルサイズ

fullframe

36×24mm

1.0×

ボディ、レンズ共に高価
プロ、ハイアマチュア向け

  • Canon
  • Nikon
  • Sony
  • Pentax

APS

aps

23.6×15.8mm

1.5×

ボディ、レンズ共に小型軽量
アマチュア向け

  • Nikon
  • Sony
  • Pentax
  • Fujifilm

APS-C

apsc

22.3×14.9mm

1.6×

ボディ、レンズ共に小型軽量
アマチュア向け

  • Canon

フォーサーズ

fourthirds

17.3×13mm

2.0×

ボディ、レンズ共に小型軽量
アマチュア向け

  • Panasonic
  • Olympus

コンパクトデジタルカメラやスマートフォンのセンサーは、上記よりも小さい「1/1.7型」や「1/3型」が使用されており、一般的にセンサーサイズが大きいほど綺麗に撮影することができます。しかし、写真の画質を決めるのは、センサーサイズだけでなく、「画像処理エンジン」や「レンズ」、後述する「画素数」などが関わってきます。また、センサーや画像処理技術が向上しているため、写真を鑑賞(プリント)するサイズが「A4」より小さいのであれば、「フルサイズ」や「APS」、「フォーサーズ」のいずれであっても一見見分けが付かないでしょう。

センサーサイズと画素数

JPEGなどデジタルな画像データは、小さな点の集まりで構成されており、この1つ1つの点を「画素」や「ピクセル」と言います。
画素数もイメージセンサーと同様に、「大きければ画質が良くなる」と捉えられがちですが、そうとは言えません。例えば、同じ2000万画素で、異なるセンサーを搭載したコンパクトデジタルカメラと一眼レフカメラがあったとき、どちがら綺麗に写真を撮れるでしょうか?
「画像処理エンジン」や「レンズ」の性能の違いはあるにせよ、コンパクトデジタルカメラでは、1ピクセルあたりのセンサーの受光面積が小さくなってしまうため、結果的に一眼レフカメラの方が綺麗な写真が撮れることになります。

センサーサイズの違い

フルサイズとAPS、フォーサーズの差は、どのような点にあるでしょうか?
センサーサイズの違いだけに思えるかもしれませんが、センサーサイズの違いは画角に影響を及ぼします。
※画角とは、写真に写る範囲を角度で表したもの

例えば、焦点距離が16mmと書かれたレンズを、フルサイズ、APS、フォーサーズのそれぞれのカメラに装着するとどのような光景が見えるでしょうか?
下記画像は、Canonのフルサイズに焦点距離16mmのレンズを装着し撮影した画像ですが、もし、APSやフォーサーズのカメラでファインダーを覗くと、青や黄色で囲われた範囲が見えます。

フルサイズ(赤)、APS(青)、フォーサーズ(黄)の画角の違いを表した図

これを図式化すると、下記のようになります。

焦点距離 10 16 24 35 50 85 100 150 200
フルサイズ(1.0x) 10 16 24 35 50 85 100 150 200
APS(1.5x) 15 24 36 53 75 128 150 225 300
APS-C(1.6x) 16 26 39 56 80 136 160 240 320
フォーサーズ(2.0x) 30 32 48 70 100 170 200 300 400

※単位はmm

レンズの注意書きに35mm判換算とあるのは、このような特性があるからです。例えば、焦点距離16-35mmのCanonのレンズの場合、「APS-Cデジタル一眼レフ装着時の画角:26-56mm相当(35mm判換算)」といった記載がされているはずです。

APS用のレンズって、フルサイズで使えるの?

APSやフォーサーズが開発された理由の1つに、カメラの小型化があります。
上記「センサーサイズの違い」で説明したとおり、APSやフォーサーズは、フルサイズよりも狭い範囲を切り抜いて撮影されるため、そもそもレンズをフルサイズほど大きく設計する必要がありません。
つまり、小型化を図るためにAPSやフォーサーズ専用に設計したレンズがこの世の中には存在するわけです。
例)Canonの場合:EF-Sレンズ、ニコン:DXフォーマット

もし、APS専用に設計されたレンズを、フルサイズのカメラに取り付けたらどうなるでしょうか?
センサーに対して、レンズから取り込まれる光が不足してしまい、写真の周りが黒くなるケラレと呼ばれる現象が発生します。しかし、Canonを除く各メーカー(Nikon、Sony、Pentax)では、APS用のレンズをフルサイズで使用することができます。
それはなぜかというと、ケラレが発生する部分をトリミングすることを前提にしているためです。最近の機種では、自動的にトリミング(クロップ)してくれる機種もあります。

Kazuya Tamakoshi
パーフェクトカメラのディレクション、コンテンツ制作を担当。 大手SIerにて医療系システム開発に従事した後、株式会社フランリベルを設立。エンジニアとしてプログラムを書く傍ら、趣味が高じて撮影の仕事をはじめる。