第1回

写真の明るさを左右する露出

露出

露出(exposure)とは、撮像素子に光を当てることです。撮像素子は、「イメージセンサーと画素数」で説明したとおり、レンズから取り込んだ光をアナログからデジタルに変換する部品のことで、「イメージセンサー」と呼ばれています。この撮像素子にどの程度光を当てるかによって、写真の明るさが変わってきます。

露出の違いによる仕上がりの違い

写真は、たくさん光を取り込んで実際よりも明るくしたり、あまり光を取り込まず暗めに撮影したりできます。撮影者の思い通りの露出を「適正露出」と言い、暗めに撮影することを「露出アンダー」、明るめに撮影することを「露出オーバー」と言います。状況に応じて露出を調整し、自分の表現したい写真に仕上げるのが写真の醍醐味です。

露出アンダーのバラ

露出アンダー

適正露出のバラ

適正露出

露出オーバーのバラ

露出オーバー

露出を決定する3つの要素

写真の明るさを左右する露出は、絞り、シャッター速度、ISO感度の3つで決定します。「絞り」は、レンズから入る光の量、「シャッター速度」は、シャッターが開いている時間、「ISO感度」は、光の感じやすさを調整します。「絞り」と「シャッター速度」は、明るさだけでなく、被写体のボケや動感にも影響します。例えば、同じ露出で、絞りとシャッター速度を変えて撮影した写真を見比べてみましょう(ここでは、話をわかりやすくするために、ISOは固定の100とします)。

絞り:F2.8、シャッター速度:1/400秒、ISO:100で撮影したバラの写真

①絞り:F2.8、シャッター速度:1/400秒

絞り:F5.6、シャッター速度:1/100秒、ISO:100で撮影したバラの写真

②絞り:F5.6、シャッター速度:1/100秒

絞り:F11、シャッター速度:1/25秒、ISO:100で撮影したバラの写真

③絞り:F11、シャッター速度:1/25秒

絞りの値であるF値が大きくなるにつれ、ボケの少ない全体的にくっきりとした写真に仕上がっていることがおわかりいただけるでしょうか。主題であるバラの花を浮き上がらせるために、あまり絞り込まずに撮影すると①のような写真になります。絞り込む(F値を大きくする)につれ、取り込まれる光が減ってしまうため、シャッターが開いている時間をより長くすることで、同じ露出にすることができます。ここでは、絞りやシャッター速度、ISO感度の組み合わせ方によって、同じ露出にすることができるということを理解しておきましょう。

Kazuya Tamakoshi
パーフェクトカメラのディレクション、コンテンツ制作を担当。 大手SIerにて医療系システム開発に従事した後、株式会社フランリベルを設立。エンジニアとしてプログラムを書く傍ら、趣味が高じて撮影の仕事をはじめる。